私の夫は意外とお父さんしている

今週のお題「おとうさん」

 

やたらと仕事のできる不思議さん。

 

これが夫に対する当初の印象である。

何を考えているのかよくわからない顔で相手を観察し、相手に合う方法を選んで指導する。

目に見えて気遣いが出来るわけでもなく、優しさ溢れるキャラでもない。

周囲からは理解し難い思考回路でとんでもなく合理的な結論へ至る。

そんな感じ。

 

そういうところが好きで結婚した訳だが、末っ子次男の甘えたであることが判明。

私はお前のカーチャンじゃねーぞ!!と結婚当初にブチ切れた覚えがある。

私のどこに母性を感じたのか甚だ疑問だが、なんか知らんけどお母さん扱いされてイライラした。

 

 

娘が私のお腹にいた頃、「お、お父さんですよ…?」と疑問系でお腹に話しかけていた。

胎児が聞き取りやすい音域の声ではないので、結果的に無視され落ち込んでいた。

その場の勢いで立ち会い出産になり、私に罵倒の限りを尽くされるのではと黙り込んでいた。

賢明な判断である。

 

そんな夫がお父さんになったのは、娘が家にいるようになってからだろう。

「可愛いの落ちてたから拾った」

そんな謎表現でニヤニヤしながら用事がなくても娘を抱っこしていた。

産院で教わったお世話方法を教えると、私よりも上手にこなした。

産後うつの私は泣いた。

当時はメンタル的に「お姉ちゃん」のままだったので、余計に落ち込んだ。

疎外感半端なかった。

 

叱り役が私、フォロー役が夫。

穏やかな父親に恵まれた娘は、平和主義者に育っている。

 

息子がお腹に来て、「父上だぞー!」と元気よくお腹に話しかけていた。

やっぱり結果的に無視されて落ち込んでいた。

なお、息子は娘の声にはよく反応していた。

またしても成り行きで立ち会い出産になった。

「今回はすぐに泣いた」

ニャア!ニャア!ニャア!!と産声を上げた息子に対するコメントである。

娘は喉の羊水吸われるまで息してなかったからね…。

 

夫は息子に対して割と辛辣だ。

言葉の端々に苛立ちが覗いており、同性だとて厳しくなるのかと尋ねたことがある。

首を傾げられた。無自覚かよ。

叱り役とフォロー役を交代するのかと思いきや、そのままだった。

腹立たしい。

 

朝起きてご飯を食べさせたり、私の不在時は散歩やお風呂もやってくれる。

しかし、持ち物準備や宿題チェック、洗い物以外の家事はしない。

子供と接する部分は夫、それ以外は私。

離婚したら親権ぶん取られそうなレベルである。

いいとこ取りしやがって、と苛立ちは止まらない。

 

嫁が勝手に怒っている、自分に育児を押し付けている、と夫には認識されている。

相手がこう言うからには自分にも悪いところがあるかも?なんて微塵も考えない人なので。

自分は全く悪くないという認識のもとに合理的な判断をしている。

 

私よりも強い発達障害特性を持つのではと専門家にコメントされた夫である。

私は自分の特性に加えカサンドラ症候群まで持たなきゃならないのか。

 

父親としては熱心な部類だが、夫としてはどうなの…と結婚10年ほどにして私は悩んでいる。